4.パリと南仏古代遺跡
3日目 「TGVとNimes見物」
2002.1.6 その1

 
 
 
 
 
TGVとは

 
TGV 2階建て TGV
TGV 2階建て TGV (Paris Lyon駅で)

 
 TGVTrain a Grand Vitesse : 高速列車)とは、フランス国鉄(SNCF)が運行している超特急(日本でいえば新幹線)のことです。 

 線路は、日本の新幹線は在来線と線路の間隔が異なる(新幹線の方が広い)のに対して、TGVはフランスの在来線と同じ線路の間隔(どちらも日本の新幹線と同じ)。 つまりTGV専用線で遠くまで速く行って、途中から在来線に乗り入れて田舎まで乗り換えなしで便利。
 列車の最高速度は、JR西日本の新幹線500系やドイツ国鉄のICEと同じ300km/h。 ただし客席の下に車輪やモーターがあって騒音や振動が伝わる日本の新幹線と違い、車輪はデッキ(出入口)の下、モーターは先頭と最後尾の機関車だけにあるので、乗り心地も素晴らしい。 新幹線と同じく2階建てもあります。


 
 
 
 
 
切符の買い方

 
 以下は、日本で予約をしないで、現地で切符を買う方法です。 日本でも売っているトーマス・クックの時刻表を見て、HISなどの旅行会社で手配することもできます。 準備万端でないと不安な方は、ご安心ください。

 言葉に自信がなければ楽なのが、自動券売機。 フランス語だけでなく、ユニオンジャックマークを押すと英語表示されます。 タッチパネル式で、窓際・通路側、進行方向向き・逆向き、禁煙・喫煙、片道・往復などが選べ、クレジットカードも使えます。

自動券売機
 ただ日本で特急券の自動券売機って使ったことありますか? あれと同じで機械慣れしていない人には、操作が難しいかも。 追い討ちをかけるように、この機械はかなり気まぐれ(繊細?)です。 普通の割引なしの切符を買おうとしただけなのですが、エラーが出て発売中止になってしまったり、クレジットカードを入れて暗証番号まで打ち込んだのに切符が出てこないとか、それでも請求が来たりとか・・・(カード会社に説明して払わずに済みましたが)。
自動券売機

 
駅で無料配布している時刻表 ポケット時刻表
(駅で無料配布)

 
 今回は券売機にことごとくエラーが出たので、窓口に並んで買いました。 言葉も話せないのに(英語も中学生程度)、どうやって買ったか? 聞かれるであろうことを全部紙に書くんです。 駅に置いてある行き先別のポケット時刻表を取って、乗りたい列車を調べます。 専用の用紙はありませんが、書く内容は日本で新幹線の切符を買うときと同じです。 Tomorrow

Paris → Nimes
9:24   12:23
TGV 6207

One 2nd class
No Smoking

 右上は私が下の切符を買った例で、明日、パリ9:24発のTGV6207号でニームまで、2等禁煙を1枚と書いてあります。 この紙を「シルブプレ」(お願いします)と言って出して、金額を言われたようだったら、クレジットカードを渡せばOKです。

 フランス語で書ければ言うことないですが、この程度なら英語でも大丈夫。 またロンドン行きのユーロスターが発着するParis Gare du Nord(パリ北駅)の窓口の一部には「English Speaker」(英語しゃべれます)という表示もあります。


 
TGVのチケット TGVの切符

06/01(1月6日)
Paris Lyon 9:24発
Nimes 12:24着

TGV 6207
Classe (2等車)
VOIT 04(4号車)
PLACE NO 26

 
 メモを渡して、出てきた切符がこれです。 はっきりした距離はわかりませんが、パリからニームまでは700kmぐらいでしょうか。 これで75Euro(9000円弱)、安いですねぇ。 新幹線で東京から姫路(640km)まで行けば、15000円ぐらいです。
 帰りのアビニョンからパリは60Euro(7000円強)でした。 ニームよりパリに少し近いこともありますが、TGV専用線を走る距離が短かったことも、安い理由だったかも知れません。

 
 
 
 
TGVに乗るまで

 
 TGVに乗る場合に一つ注意しなくてはならないのが、発車駅。 一口にパリのターミナル駅といっても6駅、そのうちTGVが発着する駅が3駅あります。 東京でいえば東京・上野・新宿駅があるようなものです。 今回乗ったTGV南東線の始発駅は、市内東部のGere du Lyon(パリ・リヨン駅)でした。
 ちなみに前回(2回目)モンサンミッシェルに行ったときは、TGV大西洋線の始発駅で南部のモンパルナス駅。 また今回ベルギーに行ったときは、ユーロスターなども発着する北部のGare du Nord(パリ北駅)でした。

 
発車番線表示器 切符刻印器 行き先・号車表示器
発車番線表示器
09:24 モンペリエ 21番線 6207
(6段目に表示)
切符刻印器 行き先・号車表示器
4号車・禁煙
モンペリエ行き

 
 駅構内にある発車番線表示器を見て、自分の乗る列車が何番線から発車するかを確認するのは日本と同じ。 違うのは切符の刻印。 日本のように自動改札もなく、駅員さんも切符を切ってくれません。 そもそも改札口がないので、「使った」という印を自分で押します。 あとはそのホームにある列車の行き先を確認して、指定された号車(切符にはVOITと書いてある)に乗ります。
新型車の行き先・号車表示器  新型のTGVでは、号車・行き先の他に、TGV何号か、始発駅・経由駅も表示されます。 秋田新幹線「こまち」も見習って欲しい。

 
 
 
 
TGVの車内

 
 フランス人はとても犬好きです。 糞の始末はしないのか、よく道端に落ちていますが・・・。 犬をカゴに入れず列車に連れて入ったり、それは地下鉄でも見られるほど。 犬はもちろん動物の類が苦手な私がこんな写真を撮ってきたので、HFさんに「らしくない」と言われてしまいました。 でもパリからニームまで3時間、犬を抱いたおばちゃんが隣の席に座っていたので、、撮らずにはいられませんでした。

 
車中の犬 荷棚下の座席番号
隣席の犬連れおばちゃん 荷棚下の席番表示

 
 切符のPLACE NOの数字が座席番号です。 でも座席の配列はちょっと変則。 というのも、昔の新幹線のように座席の向きが固定されているんです。 しかも席番は飛び飛び(下1桁の9・0がない)。 しかもこの席番55・56の下に、33・34の数字が見えます。 進行方向によって座席番号が変わるのでしょうか(この席番は帰りのTGVです)。
 赤い席の絵で席番の数字を表わしているようです(窓際が56、通路側が55)。 多言語のヨーロッパ圏では、文字を使わずに出来る限り絵で表示しているようです。 ちなみに座席は2列+2列の横4列です。

 その中で一番のヒットが右の携帯電話のアイコン。 洋の東西を問わず、列車内での携帯電話使用には悩まされているようですが、日本の「携帯電話の絵に赤い斜線」のような面白味のないデザインではなく、可愛げのあるアイコンです。 こういうセンスを、日本の鉄道会社やデザイン会社も見習って欲しいです。 もっともセンスだけであまり実効性はないようで、日本と同じように着信音が鳴り、それらしき会話の声も聞こえていました。

携帯電話使用可(デッキ)
携帯電話使用可
(デッキ)
携帯電話使用不可(客室内)
携帯電話使用
不可(客室内)

 
 
TGVについて
Nimes市内観光はこちら

 
 
 
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