スペインとパリ
3日目 「セゴビア観光」
2003.9.14 その2

 
 
 
 
セゴビア水道橋

 
バスターミナルから歩いて行くと
バスターミナルから歩いて行くと

 
 マドリッドからバスで1時間半ほどで、セゴビアに到着します。 セゴビアのバスターミナルから5分ほど歩いたところに、その水道橋が現れます。 チラチラと話を聞いてはいましたが、思ったより細いというか華奢な印象です。 南仏のPont du Gardと違って、下に川が流れているわけではなく、広場になっています。
 「セゴビア旧市街とローマ水道(Old Town of Segovia and its Aqueduct)」ということで、1985年に世界遺産に登録されました。

 伝説では、水汲みのため毎日街に降りてきたいた女が、「私の家に水が届いたら、悪魔に魂を売り渡しても構わない。ただし明日の夜が明けるまでに水が届かなければ、魂はあげない。」と言ったところ、悪魔が承知したそうです。 しかし女は(神に対する)罪の重さに気付き、許しを乞うため祈り続けたところ、悪魔が最後の一つの石を積む前に、いつもより早く夜が明けて助かったとのことです。


 
東側 西側
影がキレイな東側 午後は順光の西側

 
 この水道橋は、ご多分に漏れずローマ時代の遺跡で、紀元1世紀中頃から2世紀初め頃に造られたのではないかと考えられています。 全長728mの2段アーチ橋で、最も高いところで高さ28.9mもあります。 また下段のアーチは75個、上段のアーチは88個も連なっています。 一般に橋は一直線に渡されますが、導水経路の関係か、南側で折れ曲がっているのが珍しいです。

 今は水は流れていませんが、120年ほど前の1884年までは、北方約15kmにあるアセベダ川から水を引いて水が流れていました。 道路橋などと兼用されておらず、また激流に抗する必要もない、純粋な水道橋のため、必要水量を流す最低限の華奢な構造になっています。
 なお写真は午後撮ったもので、西側には日が当たり、東側と思しき方に影が伸びてます。


 
 
 
 
 
下段アーチ 上段アーチ 導水部
下段アーチ 上段アーチ 導水部

 
 写真の下段アーチは一番高いところで、アーチ下は20mほどありそうです。 構造上か装飾のためか、ところどころに段というかが設けられています。

 上段アーチ中央部には、聖母像(?)が納められていて、橋や街を見守っているようです。 この部分はアーチの上に水平方向に石が4・5段積まれていますが、他の部分はアーチの上には薄い石が1段積まれているか、積まれていないところもあるぐらい。 縦方向の力は橋脚で支えているので、横方向はアーチで適度に突っ張ってるだけなんですね。 地震がない強みなんでしょう。

 最上部は導水路があった部分ですが、ここは細かい石で組まれているのかもしれませんが、粘土の類の透水しない土で埋められているように見えます。 そして天板として、薄い板が被せられています。


 
薄い水平部分 幅が狭い橋脚 石吊り用の窪み
薄い水平部分 幅が狭い橋脚 石吊り用の窪み
 
 上の写真中央は上段アーチの下部ですが、石が2個または3個分の幅しかありません。 真中に黒いものが見えると思いますが、鳩です。 鳩が20cmぐらいでしょうから、最上部の幅は1mぐらいしかないのです。 橋の横方向に揺れる地震が起きたら、一瞬にして崩れ去ることでしょうが、約2000年経っているということは、地震は全くないのでしょうね。
 石は、滑車とロープで吊り上げられたそうで、石吊り金具を引っ掛けた窪みが、今でも石に残っています。

 
 
3日目その1
 セゴビアへの道
3日目その2
 セゴビア水道橋
3日目その3
 セゴビア旧市街

 
 
 
 
 
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