8.ドイツとアルプス越え
2日目 「自動車博物館と移動」
2003.12.14 (その2)

 
 
 
 
 
 
メルセデス・ベンツ博物館

 
 シュトゥッツガルト市は人口60万人ほどで、フランクフルトと変わらない大都市です。 市内にはSバーン(ドイツ国鉄の近郊電車)やUバーン(市営鉄道)、トラム(路面電車)が縦横に走っています。 Sバーンはドイツ国鉄の路線なので鉄道パスがそのまま使えて、切符を買う必要はありません。 ただしUバーンやトラムは別に乗車券が必要です。

 そのシュトゥッツガルト市は、高級自動車メーカーのメルセデス・ベンツと、スポーツカーメーカーであるポルシェの企業城下町でもあります。 その両社の博物館があるというので、見ることにしました。

 シュトゥッツガルト駅のコインロッカーに荷物を入れて、2社の博物館を回ろうと思っていたのですが、クリスマス・マーケットで有名な街でもあり、観光客が多かったからかいっぱいでした。 やむなく荷物を引きながらS1線に乗り、メルセデス・ベンツ博物館の最寄り駅、ゴットリープ・ダイムラー(Gottlib-Daimler-Stadion)駅へ。 工場地帯の真ん中なのか、中央駅から2駅にも関わらず、無人の閑散とした駅でした。

 ガイドブックの通り、ベンツマークを目標に荷物をガラガラ引きながら、博物館へのシャトルバス乗り場へ。 博物館にはすぐに到着。 工場構内にある博物館なので、機密上の関係からバスで運んでいるんでしょうね。 でも工場の入口近くに大きな建物を建てていて、そちらに移動させるようです。

シュトゥッツガルトのSバーン網 ゴットリープ・ダイムラー駅 博物館シャトルバス
シュトゥッツガルトのSバーン網 ゴットリープ・ダイムラー駅 博物館シャトルバス
 
 引いてきた荷物を預けられないか、インフォメーションに聞いたところ、奥の荷物部屋に案内されました。 コインロッカーのようなものを指差して、「試しに入れてみて」みたいなことを言われたので、入れてみたところピッタリ。 機内持ち込み用の荷物までのようですが、1Euro硬貨を入れると使用後戻るタイプでした。 日本語のパンフレットをもらい、日本語のガイドレシーバーを借りて、見学開始。 ちなみに入館、ガイドレシーバー代とも無料です。

 世界最初のガソリンエンジン車から始まり、ダイムラー社とベンツ社の競合、メルセデスの愛称の付けられた所以などが1階の展示。 レース創始期のレーシングカーを見ながら2階に上り、航空機用エンジンや昭和天皇のリムジンなどが展示されています。

メルセデス1号車 昭和天皇のメルセデス 航空機エンジン
メルセデス1号車 昭和天皇のメルセデス 航空機エンジン
 
 ダイムラー・ベンツに合併後の車で戦前までが2階の展示。 戦後のシルバーアロー(レースカー)を見ながら今度は3階へ。 タイヤが覆われた戦後すぐのF1カーW196(直列8気筒!)、ルマンを制したC11などスゴイ車が並んでいました。
300SLレースカー F1(W196) ルマン車(C11)
300SLレースカー F1(W196) ルマン車(C11)
 
 ようやく博物館や本で見慣れたベンツ車が登場。 ガルウイングの300SLやグロッサーメルセデスと呼ばれる600などが並び、最後に世界記録を作った車を見て終了。 
螺旋状の展示 小型車170 C111速度記録車
螺旋状の展示 小型車170 C111速度記録車
 
 基本的には過去の栄光というか記念碑的な車が全てで、一応現行生産車も展示されていますが、モーターショーなどで見る燃料電池車などの先を見据えた技術は全くありません。 フェラーリの後塵を拝しているマクラーレンのF1(エンジンがメルセデス製)は、申し訳程度に空いたスペースらしき1階に置いてありました。 所要時間は1〜2時間程度です。

 1階にはカフェで休憩したり、グッズショップで買い物ができます。 ミニカーにちょっと物欲がうずきながらも、集めるのはフランス車に限ってるので我慢。 荷物を取り出してバスに乗り込みました。 館内は写真撮影が自由なのですが、一歩出ると撮影禁止。 工場構内なので仕方ないんですね。


 
 
 
 
 
 
 
ポルシェ博物館

 
 もと来た道と、もと来た電車でいったん中央駅に戻り、今度はS6線でポルシェ博物館に最寄りのNeuwirtshaus駅へ。 これまたひなびた無人駅でしたが、駅前にディーラーと工場が建っていました。 博物館はどこだろうとガイドブックをめくっていると、「ポルシェ・ミュージアム?」という声。 「あの奥だよ」と同じく見学しそうなドイツ人(多分)カップルの男性の方が教えてくれました。

 歩くこと7、8分で博物館に到着。 扉を開けると「へっ、これだけ?」という規模。 展示車は12、3台ほど。 ポルシェ356の第1号車(F.A.ポルシェ博士のもの)やレースカーなどがあるもの、聖地巡りをしておきたいオーナー以外にはお勧めできるほどのものではありませんでした。 箱根にある松田コレクションのポルシェ博物館の方が、質・量とも遙かに上だと思います。

駅から眺めた工場群 展示車の全て 356の1号車
駅から眺めた工場群 展示車の全て 356の1号車
 
 F1で一時代を築いたマクラーレンTAGポルシェとCARTのレースカー(ポルシェがCARTに出場していたとは初耳でした)、そしてルマンWinnerと思しき911GT1(?)、スポーツカーレースで常勝だった917など、自動車メーカーとしてのエポックメイキングな車が並んでいます。
 代わりといっては何ですが、非売品のミニカーコレクションが圧巻。 歴代の乗用車からレース車まで、1/43のミニカーが数百台並んでいます。 ポルシェのミニカー・コレクターなら、ヨダレものでしょう。
F1とCARTのレース車 911GT1 ミニカーコレクション
F1とCARTのレース車 911GT1 ミニカーコレクション
 
 グッズショップは日曜休みで、博物館内のちょっとしたお土産を眺めましたが、特に買うものはなし。 展示車を一通り見るだけなら、30分もあれば十分です。 ドイツ語がわかるか画像だけでもというなら、結構長そうなビデオの放映もありました。
 駅まで戻っていくと、中央駅方面の電車が出発するのが見えたので、次の電車まで駅前のディーラーを覗いてみました。 なんとカレラGTもありました。 さすがに「触らないで」と書いてありましたが。 それにしてもこんなにポルシェ車を一度に見たのは初めて。 グッズもそこそこありました。 少なくとも量的には、博物館よりもいいです。
駅前のディーラー カレラGT たくさんの展示車
駅前のディーラー カレラGT たくさんの展示車
 
 さて帰りの電車ですが、15分に1本だろうと思ってホームに向かったものの、待っても待っても来ない。 実は日曜は30分に1本しかありませんでした。 発車の30分ぐらい前に中央駅に着くつもりが、20分前に到着。

 
 
 
 
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