スペインとパリ
4日目 「スペイン国内移動」
2003.9.15 その1

 
 
 
 後から考えると、もったいなかった移動日なのですが、飛行機では1時間ほどのマドリッド〜バルセロナ間を、7時間かけての汽車旅。 といってものんびりした古い汽車ではなく、スペインでは五指に入る高速列車を乗り継いでの移動でした。
 マドリッドからバルセロナまで直行する列車もあるにはあったのですが、のんびり走る列車のようで、触手が伸びませんでした。 そこで選んだのがスペインの高速列車Alaris(アラリス)号EuroMed(ユーロメッド)号をバレンシアで乗り継いで行く経路で、合わせて約850kmを7時間弱かけて移動しました。

 
 
 
Madrid Atocha(マドリッド・アトーチャ)
マドリッド・アトーチャ駅
 東京と同じく、マドリッドにもターミナル駅がいくつかありますが、近郊列車の他に高速列車が発着する駅がアトーチャ駅です。 ヨーロッパのターミナル駅の例にもれず行き止まり式のホームですが、古い駅舎ドームが手狭になったようで、現在の駅は少し移動させて、古い駅舎ドームは待合所兼植物園として利用されています。
 ちなみにパリからの夜行列車が到着するのは、Chanmartin(チャンマルティン)駅といって、別の駅でした。
マドリッド・アトーチャ駅
 
AVE 特急乗車用のセキュリティーチェック
 アトーチャ駅を発着する高速列車は、セビリアへ向かうスペインでもっとも速い列車AVE(上写真)や、地中海沿岸に向かうAltariaAlarisなどで、いずれも最高速度200〜300km/hを誇ります。
特急乗車用のセキュリティーチェック
 テロの危険があるからか、これらの高速列車(スペイン国鉄=RENFEでは、Grandes Lineasと呼んでいます)に乗るには、飛行機と同じようなセキュリティー・チェックを通らなくてはなりません。 ヨーロッパでもこんなに厳重なのは、英仏トンネルを通るEurostar(ユーロスター)ぐらいでしょう。

 
 
 
 
 
Alaris(アラリス)
 Alaris(アラリス)号は、1等車1両、半室カフェバー+半室2等車が1両、そして2等車1両のわずか3両編成の電車です。 カーブで車体を傾けて走る振り子電車で、最高速度は220km/hです。 台車にはFIATの文字が見えたので、(全部?一部?)イタリアで作られたようで、イタリア〜スイスを走る振り子電車Cisalpino(チザルピーノ)をベースにしているのだと思います。
 海外の高速鉄道に詳しい元上司に聞いた憶えがあって床下を覗いたところ、この電車のモーターから車輪を回転させる構造が独特で、機械的に優れているかはさておき、独自性に泣けました。 あまりに専門的すぎるので深くは触れませんが、興味のある方は掲示板等でお聞きください。

 マドリッド〜バレンシア間490kmを3時間半かけて走ります。 車窓は、ただただ荒野が続くといった感じで、たまに風力発電の羽根が回っていたりするぐらいです。 見ていて楽しい景色ではなかったです。

ALARIS(アラリス)号 地平線まで広がる車窓
ALARIS(アラリス)号 地平線まで広がる車窓
 
 1等と2等のフリーパス(スペイン・フレキシー・パス)の値段に大した差がなかったので、1等(プレファレンス・クラス)に乗ってみました。 客室は1列+2列のゆったりした座席配列で、(読めませんが)新聞やドリンクのサービス、食事時の列車では飛行機並みの食事も出てきます。 また天井にはテレビモニターが付いていて、配られるイヤホン(安物だからか回収されませんでした)で映画や音楽を聞くこともできます。
 ちょっとだけ2等車(ツーリスト・クラス)を覗いてみましたが、2列+2列の座席配列ながら、テレビモニターは同じく付いていました。

 車内でもビールを飲んだのですが、スペインでは「Beer」も通じませんでした。 決して私の発音が悪いから(もちろん悪いんですが)だけではなく、噂通りスペイン人は本当に英語がわからないんですねぇ。 成田空港で買って行ったスペイン語会話集で探して、「セルベザ(Cerveza)」と言うと、すんなりビールが出てきました。

ALARISの車内(1等車) ドリンク・サービス ランチ
ALARISの車内(1等車) ドリンク・サービス ランチ

 
 
 
 
 
 
4日目その1
 マドリッド駅・Alaris号
4日目その2
 バレンシア駅・Euromed号

 
 
 
 
 
 
<< 3日目
スペインとパリ MAIN
5日目(準備中) >>
おクルマの間MENU
空を飛んでの旅
掲示板

 
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送